
「経営者が参画する要求品質の確保―超上流から攻めるIT化の勘どころ (SEC BOOKS)」にも収録されている、「産業界の共通認識」として書かれているもの。中々含蓄があって、時々立ち返る。大きなプロジェクトでは、関係者に最初の時点で音読したいくらい。プロジェクトが無軌道に右往左往するのを防ぐのは、こうした「言葉」からくるのではないかと思う事があるから。特に「原理原則[16] 機能要求は膨張する。コスト,納期が抑制する」が好き。
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超上流から攻めるIT化の原理原則17ヶ条
原理原則[1] | ユーザとベンダの想いは相反する |
原理原則[2] | 取り決めは合意と承認によって成り立つ |
原理原則[3] | プロジェクトの成否を左右する要件確定の先送りは厳禁である |
原理原則[4] | ステークホルダ間の合意を得ないまま,次工程に入らない |
原理原則[5] | 多段階の見積りは双方のリスクを低減する |
原理原則[6] | システム化実現の費用はソフトウェア開発だけではない |
原理原則[7] | ライフサイクルコストを重視する |
原理原則[8] | システム化方針・狙いの周知徹底が成功の鍵となる |
原理原則[9] | 要件定義は発注者の責任である |
原理原則[10] | 要件定義書はバイブルであり,事あらばここへ立ち返るもの |
原理原則[11] | 優れた要件定義書とはシステム開発を精緻にあらわしたもの |
原理原則[12] | 表現されない要件はシステムとして実現されない |
原理原則[13] | 数値化されない要件は人によって基準が異なる |
原理原則[14] | 「今と同じ」という要件定義はありえない |
原理原則[15] | 要件定義は「使える」業務システムを定義すること |
原理原則[16] | 機能要求は膨張する。コスト,納期が抑制する |
原理原則[17] | 要件定義は説明責任を伴う |